【雑学】
アメリカ合衆国上院での個人の最長演説記録は24時間18分。
【解説】
議会は最終的には多数決で決着してしまうが、敗北濃厚な側には「採決を妨害する」という戦術がある。
日本では牛歩戦術などが有名だが、アメリカでは議会妨害目的の長時間演説(フィリバスター)が有効な手段である。
このフィリバスターの最長記録保持者はジェームズ・ストロム・サーモンド(James Strom Thurmond)であり、彼は1957年の公民権法の立法審議に際し、24時間18分も話し続けた。
内容は「演説」というよりは、
- 州ごとの選挙法(当時は48州分)
- 連邦最高裁判所の判例
- トクヴィル著『アメリカのデモクラシー』
- ジョージ・ワシントンの辞任挨拶
の朗読がほとんどであったというから、聞くに耐えないものだったことだろう。
しかし朗読だから楽だったということはない。
悪質なフィリバスターを防止するため、「演説は立って行わなければならない」というルールがあったからだ。
これに対しサーモンドは周到な準備をし、「演説前にスチームバスで脱水状態になり排泄を防止する」「パンとステーキの欠片を持ち込んで空腹に耐える」などの対策により24時間を超えて立ったまま話し続けた。
しかし結局採決を止めることはできず、サーモンドの演説の2時間後に法案は可決された。
【ちなみに】
サーモンドは2002年12月5日、上院議員に在職のまま100歳を迎えた。
常人よりも時間の進みがゆっくりな人なのかもしれない。
【参考文献】
「1957年公民権法におけるストロム・サーモンドの議事妨害」(2024年7月19日 02:32 UTCの版)『ウィキペディア日本語版』
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