【雑学】
落語「目黒のさんま」で、殿様が目黒で食べたサンマは目黒川で捕れたものだった可能性がある。
【解説】
落語「目黒のさんま」のあらすじは、だいたい次の通り。
目黒(海から遠い)まで狩りに出かけた殿様。途中で腹が減ったので、家来に地元の民から食べ物を調達させる。
家来は、焼いたサンマをもらってきた。
殿様は一口食べて大絶賛。こんなに美味い魚は食べたことがない。
殿様は屋敷に帰ったあともサンマのことが忘れられず、家来に命じてサンマを買いに行かせた。
家来は日本橋の魚河岸でサンマを買って、屋敷の料理人に渡した。
これを料理人は、脂が抜けるまで蒸し、身をバラバラにして骨を抜いて殿様に提供した。
殿様の健康を考えて、このような料理をするのがルールだったのだ。
殿様は、この前食べたサンマとは全く違うので不満顔。
「これはどこで買ってきたんだ?」
「日本橋で買ってきました」
「ならん。サンマは目黒に限る」
…という感じの笑い話。
ところで、家来が後日サンマを買ってきたのは日本橋だと明言されているが、目黒の民はどこでサンマを手に入れたのだろうか?
順当に考えれば、地元の民も芝浜・日本橋・天王州などの魚河岸で買っていて、焼いたサンマとグズグズのサンマという料理法の差が殿様の評価を分けたとするのが普通である。
ところが、このサンマが目黒川で捕れた可能性もゼロではないのだ。
というのも、東京湾では度々サンマが大量発生し、1980年代前半には江戸川を遡上したという記録がある。
この場合、「目黒のさんま」は本当に目黒産の新鮮なサンマであり、殿様が「サンマは目黒に限る」と言ったのも頷ける話だったということになる。
【ちなみに】
この落語にちなみ、現代の目黒駅周辺では複数の「さんま祭り」が行われているが、
「目黒のSUNまつり」は宮城県気仙沼産、「目黒のさんま祭り」は岩手県宮古産のサンマを提供しており、それぞれ漁期が違うため開催時期が異なる。
【参考文献】
「目黒のさんま」(2024年9月5日 23:23 UTCの版)『ウィキペディア日本語版』
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