【雑学】
『ピノキオ』の原典『The Adventures of Pinocchio』では、ジミニー・クリケットのモデルになったコオロギはチョイ役であり、ピノキオによって撲殺される。
【解説】
『ピノキオ』は1940年に公開されたディズニーの長編アニメーション映画である。
劇中に登場するジミニー・クリケットは、冒頭で『星に願いを』を歌い、その後も重要な役割を果たす。
しかし、『ピノキオ』の原典である『The Adventures of Pinocchio』には「ジミニー・クリケット」は登場せず、モデルになった「コオロギ」の話だけがある。
それは物語の第4章で、この話は
… bad children do not like to be corrected by those who know more than they do.
(悪い子供は、自分より知識のある者に諭されることを嫌う)
という不穏な導入から始まる。
ピノキオとコオロギの初対面は、ピノキオが警官から逃亡中に転がり込んだ小屋の中であった。
“Cri-cri-cri!”
“Who is calling me?” asked Pinocchio, greatly frightened.
“I am!”
Pinocchio turned and saw a large cricket crawling slowly up the wall.
“Tell me, Cricket, who are you?”
“I am the Talking Cricket and I have been living in this room for more than one hundred years.”
「クリ、クリ、クリ」と鳴く大きなゴキブリコオロギが壁から降りてきて(怖い)、「俺はこの部屋に100年以上住んでいる」と言う。
その後、このコオロギはピノキオに対し、
- 家出するな
- 学校へ行け
- 勉強せずに遊んでばかりだとロバになる
- せめて働け
- じゃないと病院か刑務所行きだぞ
と一通り説教する。そしてついに
“Because you are a Marionette and, what is much worse, you have a wooden head.”
(「お前は糸繰り人形だからな。そして最悪なことに、おつむが木製だ」)
の一言でピノキオがブチギレる。
激怒したピノキオは手元にあったハンマーを投げつけると、ハンマーはコオロギの頭に直撃してしまった。
With a last weak “cri-cri-cri” the poor Cricket fell from the wall, dead!
(最後に弱々しく「クリ、クリ、クリ」と鳴いたかわいそうなコオロギは、壁から落ちて死んじゃった!)
【ちなみに】
本文中の記述を見るに、ハンマーが頭に当たったのは事故であり、ピノキオはコオロギを殺そうと思ってハンマーを投げたのではないらしい。
ピノキオ氏の名誉のために、一応記しておく。
【参考文献】
「The Adventures of Pinocchio, by C. Collodi」(2006年1月12日)『The Project Gutenberg』
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